マレーシアでダブルデッカーEVバスシステムを実証

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2016年6月3日、大型の2階建て(ダブルデッカー)EVバスシステムの実証について、マレーシアの行政首都であるプトラジャヤ市と合意した。

実証事業は同市の都市交通システムの効率化を図るもので、マレーシアがASEAN地域のEVハブとなることに貢献すると同時に、ASEANに向けたEVバスのショーケースとすることで、NEDOは都市交通パッケージ事業の広域展開を目指す考えである。

同市では、これまでに、2015年7月に締結した基本協定書(MOU)に即して、超急速充電システムや蓄電池の長寿命性能などを実証しており、このたび、新たな実証事業を行うためにMOUを改訂した。

アジアの人口密度が高い地域では、道路専有面積に比して輸送能力の高いダブルデッカーバスが普及しているが、バス車両のEV化は道路の重量制約上、難しかった。

今回の実証事業は、株式会社東芝、株式会社ピューズ、株式会社ハセテック、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバルと、マレーシアのバス運行会社のPAPSB社とが共同で取り組む、世界初のダブルデッカーEVバスシステムの実証となる。

実証内容は、同市に10分間充電を実現する超急速充電システムを設置した上で、長寿命で超急速充電が可能な二次電池を搭載したフルサイズ(12m)のEVバス2台を主要な営業路線で走行させる、というもの。搭載電池の品質や充電状態を検証し、バス運行状況のモニタリングシステムを構築していく。

（画像はプレスリリースより）




NEDO　ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/