EVの使用済み電池を再利用した大型蓄電池設備が完成

鹿児島県薩摩川内市と住友商事株式会社は、2015年11月19日、電気自動車(以下、EV)の使用済み電池を再利用した大型蓄電池設備(以下、EVリユース蓄電池システム)を鹿児島県薩摩川内市甑島(こしきしま)に竣工し、「甑島蓄電センター」として運用を開始すると発表した。

住友商事は、2013年に大阪夢洲に構築した世界初のEVリユース蓄電池システムを2年間運用し、その信頼性を確認した。

今回の事業では、規模を拡大した同システムを初めて電力系統で運用する。リユースながら新品と変わらずに島全体に安定的な電力供給を実現するため、再エネ導入が難しかった離島などでの活用が期待されている。

この共同実証事業は、EVリユース蓄電池システムを電力会社の系統に接続し、同島に点在する再エネを蓄電池でまとめて安定化するもの。九州電力株式会社の協力を得て、電力会社以外の事業者による国内初の事例となった。

今後、島内の再エネ導入を検証し、自治体モデルケースとして運用ノウハウを確立する計画だ。そのため、甑島蓄電センターから再エネ事業者への電力安定化サービスの提供や再エネ導入環境の拡大を目指す。

さらに、同システムを用いた低コスト事業モデルの確立と、補助金なしでの再エネ普及環境の整備も視野に入れている。

（画像はプレスリリースより）




鹿児島県薩摩川内市・住友商事株式会社　プレスリリース
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