東京メトロ　千代田線に省エネ効果の高いマイナーチェンジ車両を導入

東京メトロ(東京地下鉄株式会社)は、省エネ運転方式を採用した16000系マイナーチェンジ車(4次車)を千代田線に導入し、2015年9月16日に営業を開始した。


千代田線には2010年11月から導入されている次世代車両16000系が16編成160両運行している。その設計の一部をさらに環境に配慮したものに変更したのがこのたびの4次車。

今回は2015年度に新造された8編成80両を導入した。今後、10両編成の全車両を16000系4次車に置き換える計画である。

16000系マイナーチェンジ車両には、世界で初めて、補助電源装置(SIV)の「並列同期／休止運転」を導入した。SIVは車内のLED照明、液晶モニター、空調装置に交流電力を供給する装置で、16000系1編成(10両)に2台搭載される。

これまで5両ごとに2台のSIVが運転していたが、並列同期／休止運転方式では、2台のSIVが同期して10両に電力を供給できるため、使用電力が少ない時に1台のSIVは休止可能になった。この結果、1日平均約48キロワット時(一般家庭5世帯分)のエネルギーロスを低減する。

また、客室内や前照灯など全照明にLEDを採用して1編成で1日平均約52キロワット時を、銅コイル形リアクトルの導入により1日平均約80キロワット時を削減した。リアクトルとは、電車が送受電する電力内のノイズを除去する装置で、アルミ製から銅製に切り替えたことで、電気抵抗が低減したものである。

加えて、全車両にフリースペースを設置して、車いすやベビーカーにとっての利便性を向上させている。

（画像はプレスリリースより）




東京地下鉄株式会社　プレスリリース
http://www.tokyometro.jp/